27年の勤務医経験を経て開業しました。手術治療の適応・限界などについて詳しいつもりです。紹介病院の情報も豊富にあります。
勤務医時代は外来診察が混雑し、「2時間待ちの3分診療」になることが多かった。診察室の外では、待っている患者さんが「まだか」と看護婦に文句を言っているのが聞こえる。そんな中では落ち着いて患者さんの話しを聞けるものではありませんでした。気持ちにゆとりを持って、患者さんが自分の症状や疑問点を思う存分話すことができる診療をしたいと思いました。
若い頃は主に手術治療に情熱を燃やしましたが、年令を重ねるにつれ、患者さんが自分で出来ることを指導する、生活習慣を見直す、といったことが非常に重要だと気付いてきました。自分が年をとって、五十肩、ギックリ腰などを自ら経験するようになったことが大きな要因です。
もうひとつ、自分の中で変わってきたことは、漢方薬が好きになったことです。西洋薬の副作用(鎮痛剤による胃潰瘍)を立て続けに経験したことがあり、それがきっかけで漢方薬の勉強を始めました。漢方薬は体に優しく、体質に合えばびっくりするぐらい効きます。また、1剤で様々な症状がよくなることもまれではありません。高齢者の治療には漢方薬が必須となる時代は近い、と確信しています。
開業してからは、筋肉の診察に慣れてきました。整形外科の教科書には、筋肉の痛みについては、ほとんど記載がありません。ところが、肩・腰・下肢など、筋筋膜性疼痛(筋硬結:トリガーポイント)で苦しむ人が多いことに、いまさらながら驚いております。
最後に、スポーツ外傷には自信があります。学生時代にはクラブ活動で柔道やアメフトに励んだ経験があり、卒業後は阪大アメフト部のチームドクターもしていた経験もあります。
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